イーサリアムはマージ以降、約25億ドル相当のETHを焼却─価格への影響はあるか
暗号通貨のイーサリアム(Ethereum)は、自己のプロトコルであるETH2.0のマージを実施したことで、約25億ドル相当のETHを焼却しています。これがイーサリアムの価格にどのように影響するか注目されています。
イーサリアムは、スマートコントラクトと分散型アプリケーション(DApp)を実行するためのプラットフォームとして非常に人気があります。しかし、長年にわたってプラットフォームは拡張性の問題を抱えており、高いトランザクション手数料や処理の遅さが指摘されていました。
そこで、Ethereum2.0(ETH2.0)としても知られるアップグレードが発表されました。ETH2.0では、Proof-of-Stake(PoS)アルゴリズムによってネットワークのセキュリティを強化し、パフォーマンスを向上させることが期待されています。そして、ETH2.0のマージは、既存のETH1.0メインネットとETH2.0シャードチェーンを統合するものです。
このマージによって、イーサリアムはマイニングに頼らずに、ステーキングによる新たなネットワーク確認方法を採用することとなりました。その結果、イーサリアムネットワークは高いエネルギー消費の問題を解決し、より環境に優しいプロトコルとなることが期待されています。
また、ETH2.0のマージに合わせて、イーサリアムは既存のETH1.0をETH2.0に変換するために、2.5%のETHを焼却しました。これは現在の時価総額にして約25億ドルに相当します。
焼却されたETHは、不可逆的に破棄され、二度と使用できなくなります。このため、供給量が減少し、需要が変わらない場合、ETHの価格が上昇する可能性があります。
ただし、ETHの価格にはさまざまな要素が影響するため、焼却の影響は直ちには現れないかもしれません。需要や市場の状況、競合通貨の存在などが価格に影響を与えるためです。
イーサリアムは、Bitcoin以外で最も高い時価総額を誇り、暗号通貨市場において重要な地位を占めています。したがって、投資家やトレーダーはイーサリアムの価格変動に常に注目しており、焼却が価格に与える影響を見極めるために市場の動向を注視することでしょう。
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