一般的な金融商品の種類を紹介をしてところで、次は金融商品の取引の方法について取り上げていきます。
金融商品において一般的な取引形態は、時価で買うことです。例で言えば、シャープの株が1株200円で最低単元が1000株なので、シャープの株を1単元買うとすれば、200円×1000株で20万円で購入することができます。そして200円から300円に上昇したところで売却すれば、10万円の儲けを得ることができます。
%で換算すると20万円の投資で10万円儲けたことになるので50%のリターンを得たことになります。株は値動きが大きく銘柄によっては10倍・100倍になったものもあるので、そのまま(現物)で購入したとしても運用次第で、十分なリターンをあげることが出来ます。
ですが、為替などは大きく動いたとしても80円から120円程度で50%が限界に近いです。そんなときにこういう価格変動の小さい金融商品で大きなリターンを得る(もちろんリスクも大きくなります)ために考案されたのが、今回取り上げる「デリバティブ取引」となります。
デリバティブ(derivatives)は日本語では、金融派生商品などと訳されています。
デリバティブ取引の主な形態は、下の3種類に大きく分類されます。
・その元になる金融商品を将来売買を行なうことをあらかじめ約束する取引である先物取引
・将来売買する権利をあらかじめ売買する取引であるオプション取引
・2者間で、現時点において同じ価値をもつ「将来の一連のお金の流れ」を交換する取引であるスワップ取引
さらにこれら3つを組合わせた色々な金融商品が存在しています。銀行や証券会社の販売員が一生懸命、販促してくるやつはたいていこの3つを組み合わせた金融商品です。
先物取引やオプション取引などに代表されるデリバティブ取引は、多様に考案・形成され、リスクヘッジや効率的資産運用等の手段として幅広く活用されています。
ですが、安易に使ってしまうと損をします。うかつに金融商品に手を出して損をする仕組みについては下の記事で解説しています。
デリバティブ取引は、酒と同じで用法要領を間違わなければ、あらゆる場面でリターンをあげる可能性のある取引手段です。これが損をする人が多い=危険とちまたで言われているのは、上のリンク記事でも述べていますが、リスクリターンを考えてない人がうかつに使うこと、提供する側がリスクを見えにくくしていることなどが原因です。
まとめ
Q:デリバティブ取引ってなに?
A:先物・オプション・スワップ取引、それらから派生した取引手段の総称。
ちなみによく間違われやすいのが信用取引です。信用取引は先物やオプションと似ていますが、厳密にいうと違います。 信用取引とは証券会社に自分を信用してもらい、保証金などの担保により、融資を受けて株を買ったり、株を借りて売ることで、余力以上の資金で個別株式の売買をすることです。取引しているものは株式そのもので株式から派生(デリバティブ)したものではないのでデリバティブ取引ではありません。
次はデリバティブ取引の主な使い方について紹介していきます。
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