ベータ値とは、市場全体(=株価指数)に対しての、各個別銘柄の株価感応度を表しています。つまり、日経平均株価やTOPIXといったインデックス指数が1%動いたとき、その個別銘柄が何%変動するかを示したものです。
例えばTOPIXを基準とした場合、ベータ値が2の銘柄は、TOPIXが1%上昇すると2%上昇、TOPIXが1%下落すれば2%下落するということを示しています。
もちろんベータ値がマイナスになる銘柄も時折あります。これは、TOPIXが下落すると逆に上昇するといった、TOPIXと逆相関の関係を有する銘柄です。
もしベータ値がー2の銘柄は、TOPIXが1%変動するとその2倍の2%変動することを表し、TOPIXが1%上昇すれば、2%下落するということを意味しています。
個別銘柄のベータ値は、ネットで無料で見ることができるサイトもいくつかありますし、自分自身でエクセルを使って計算することも可能です。またRで計算することもできます。
そしてこのベータ値になんの意味があるのかというと、個別銘柄のリスクの尺度としてとてもに参考になるということです。
仮にベータ値が1の銘柄があるとすると、その銘柄は日経平均やTOPIXなどのインデックス指数と同程度のリスクということになります。またベータ値が2の銘柄は株価指数の2倍のリスクがあり、ベータ値が0.5の銘柄は株価指数の半分のリスクであることを意味しています。
ここでのリスクとは値動きの大きさのことなので、ベータ値が高いほどその個別銘柄に内包するリスクが大きく、反対にベータ値が低いほどリスクが小さくなります。
もちろんベータ値はあくまでも過去のデータから算出した数値に過ぎず、これからの値動き次第で変化しますし、将来の値動きを保障するものではありません。ですが、ベータ値を見ると、その個別銘柄の傾向を把握することができます。
ベータ値が低ければ不況で日経平均が下がったとしてもその影響を受けにくいということなのでディフェンシブ銘柄として不況の時の避難先となりますし、反対に好況のときであればベータ値の高い銘柄に投資すれば、やみくもに投資するよりも大きく儲けられる可能性が高まります。
正確なリスクの大きさはインプライドボラティリティーで算出され、β値はCAPM理論の計算で使われます。
Q:β値(ベータ値)って何?
A:日経平均やTOPIXが1%変動したときに何%変動するかという値、リスクの大きさや銘柄の傾向が把握できます。CAPM理論で使われている。
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