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Ripple社がSECから提訴された件に対する個人的な見解とアルトコインの展望

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皆さん、こんにちはBaki(@dmjtmjtk)です。今回はRipple社がSECから訴訟を起こされた件について訴訟の内容などについてまとめていきたいと思います。

 

Ripple社がSEC(証券取引委員会)に訴訟を起こされる

 

原本:https://www.sec.gov/litigation/complaints/2020/comp-pr2020-338.pdf

日本語まとめ:https://sumatome.com/su/1341694507243483136

Ripple社の声明:https://ripple.com/insights/the-secs-attack-on-crypto-in-the-united-states/

 

SECからの訴訟は過去にテスラやアマゾンも起こされていますし、自分も最初ははいはいプロレス乙くらいの感覚だったのですが、公開された訴状の中身が思っていたより殺意が高く単なるけん制ではなく、会社を殺す内容でした。詳細は上のリンクにありますが、ざっくりいうとSECはRipple社に以下の要求をしています。

 

・Ripple社は未登録の証券(XRP)の取り扱いをやめること

・経営陣(ジェド・クリス・ブラッド)3名とその親縁者がXRPを売却し、多額の利益を得ており、これらを購入者を返還すること

・Ripple社はこれまで販売したXRPによって得た資金を全て購入者に返却すること

 

 

SECによるとRipple社とその経営陣は2013年から約7年間に渡って、SECへの有価証券登録を行っていない暗号資産(仮想通貨)XRPを販売し、720億円+470億円=約1200億円を超える資金を調達しており、これらを購入者に返還することを要求しています。

 

もちろんこれまでに販売したXRPの総額はこんなものではないので、この訴えが通ると購入者からの訴訟も続きますし、経営陣が訴追されているので経営陣が逮捕され会社としてもかなり危機的な状況になると予想されます。

 

過去のSECの仮想通貨訴訟

 

SECの仮想通貨に対する訴訟はこれが初めてではなくて、過去にもEOSやSHIPやKINが訴訟を起こされています。これらはどれも罰金を払うことでSECと和解していますが、SHIPに関してはネットワークのクローズにまで追い込まれています↓

 

ShipChainは「SHIPトークン」のICO (イニシャルコインオファリング)により、約2760万ドルを調達。同社はその際、ICOで調達した資金を、 ブロックチェーン・プラットフォームの開発と、「ShipChainの経済状態を活性化し、資金を補充して ShipChainが可能な限り最高の製品を提供できるようにする」ことに使うと投資家に説明していた。

SECは、SHIPトークンの購入者は、ShipChainの表明や、同社のプラットフォームの開発努力などにより、 将来の利益を得るという合理的な期待を抱いていただろうとしている。こうした背景とその他事項を考慮 して、SHIPトークンは、その提供と販売がSECに登録されていない未登録有価証券だったと判断したという。

SECは、ShipChainに次のような事項を命令し、ShipChainはこれに同意した。 すべてのSHIPトークンをSECに転送し、SECはそれを無効にする。 10日以内に資産を(SEC管轄の)取引所から上場廃止にする。 規制当局に約200万ドルの罰金を支払う。

 

ただ今回のRipple社の裁判はSECが直々に幹部数名を直接訴追していること、過去の事例は販売方法が違法だったという指摘に対してXRPは今も証券法に違反している状態だとしており、過去の事例よりSECの圧が強い内容になっているので罰金を払ってハイ終了みたいな楽観視はできない状況だと思います。

 

Ripple社とODLのこれから

 

訴状の中でRipple社の目玉商品であるODLは高コストでほとんど使われていないとありましたが、これについては誤解というか少し悪意のある解釈だと思っていて、ODLは間にXRPに噛ますことで高速な為替両替を実現するシステムですが、XRPの板が少ないと大金を送ると高コストになってしまいます。

 

これは出来高の少ない過疎取引所で草コインの売買をすると市場価格より高く買ってしまったり、安く売ってしまうのと近い現象で、XRPの性能の問題ではなくXRPの流動性が少ないことが原因で、それを解決するのがインセンティブプログラムだったわけですね。

 

まあこのシステムについては賛否両論ありますが卵が先か鶏が先かみたいな話でこれを続けていくことで、XRPの流動性と価値が上がっていき将来的にホルダーに還元されるものだったと考えています。

 

裁判はまだ始まったばかりですし、こういうのは大抵どこかで和解するので、まだなんとも言えませんが、訴訟している間は企業もODLを使いたがらないでしょうしODLの普及も進まず、ビジネスは足踏みしたままでしょう。

 

そしてもし裁判で負けることになれば経営陣は訴追され、会社も多額の賠償金を支払い、XRPホルダーからの訴訟が待っているので恐らく会社としては存続不可能だと思います。そう考えると今のXRPを保有しておくリスクはメリットに対してかなり高いと思います。

 

まあここさえ乗り切れば、もう証券だと後ろ指をさされることもないので性能や社会的信頼を加味すると一番エンタープライズ利用に近いのはxrpだと思っています。そういう意味では引き続きここの動向は注視しているつもりです。ですが万が一のリスクを考えるとXPPの価格は限りなくゼロに近くなると予想されるので今持っておくのはリスクだという考えに至った次第です。

 

SPARKとFlareNetwork

 

2020年12月にXRP保有者にエアドロップされたスパークですが、あれはよく読むとXRPやODLはほとんど関係なくて、あくまでフレアネットワークのスマコントークンのFXRPを使いたいときにSPARKだけじゃなくXRPも担保として使えるよってくらいの話なので、あちらへの影響は軽微かと思われます。どちらかというと内部で統合しているETHのEVMの変更の方が受ける影響が大きそうに思います。

 

参照記事:【リップル】Sparkトークンの使い道とか将来性についてまとめてみた

 

これはXRPだけの問題ではない

 

今回はRipple社がSECから刺されたのは販売方法の部分、SECの主張はRipple社はXRPの発行主体であり、それを投資家に違法に販売し、それによって得た資金を会社の運用費用に充てたということですが、これって要はICOのことで、ICOで資金集めをしたプロジェクトはSECのさじ加減でいつでも訴追できるということを意味しています。

 

他にも発行主体が管理者不在と言えるレベルで十分に分散化していない(=リップル社がその気になればいつでも発行枚数を増やせる)点やテレビ番組やSNSでXRPの価格について言及した点も証券法に違反するとSECは指摘しており、今のSECの解釈だと開発チームがICOしていたり、価格について言及していたりするアルトコインプロジェクトは今後存在感が増せば、いつ証券として訴訟されるか分からない状態です。

 

なので今回のSECの言い分を全部通れば、米国では現状通貨として正式なお墨付きをもらっているBTCとETH以外の暗号資産は全てSECの管轄に置かれることになります。 そう考えるとこのリップル社とSECの全面対決はもはやBTC・ETH以外のアルトコイン全体の問題に発展している気がします。

 

裁判の行方

 

XRPが証券だという主張に対して、Rippleの主張はXRPは過去にFincenによって通貨として認められているというものです。(この時マネロン対策を怠ったとして罰金を払っています)

 

>The currency of the Ripple network, known as “XRP,” was pre-mined.

>XRP II was created to engage in the sale and transfer of the convertible virtual currency, XRP, to various third parties on a wholesale basis.

参照:https://www.fincen.gov/sites/default/files/shared/Ripple_Facts.pdf

 

ただこれに対してSECは証券法のもとでは通貨ではなく証券であると主張していて、正直現行法の証券基準であるHoweyテストに当てはめるとXRPが証券だと言われるのは仕方ない気がしていて、裁判の焦点はXRPは仮想通貨なので証券法ではなく新しい法律が適用されるか=SECの管轄外かどうかだと思います。

 

個人的に本格的な裁判になるとSECが証券性の訴えに出て負けたことはないと思うので、過去の事例を踏まえるなら敗色濃厚で、会社だけはなく経営陣・創業者まで訴えている点、内部通報者からかなりの確度の高い情報を得てから踏み込んでいる点をみても過去のAmazonやテスラ、EOSやKINなどとはSECの本気度というか相手に対する殺意が段違いで、恐らく和解できたとしても今までの業務ができるような条件にはならないと思います。だからこそRipple社側も裁判を選んだんでしょう。

 

ただ希望はゼロというわけではなくて、日本の大型パートナーであるSBI証券の北尾会長はまだリップル社の肩を持っている状態なので、アキュセラやライブドアでの動きからして理に敏い北尾氏がまだ味方ということは勝ち目がないわけではないのだと思っています。

 

またこの訴状を出した翌日にSECの長官が退任し、後任は仮想通貨に対して寛容な見方を示している人なので、今後政権交代が進めば新しい展開が見られるかもしれないです。あくまでここは希望的観測ですが・・・。

 

もしこの裁判でXRPが証券に認定される結果となれば最悪日本でもXRPは証券となり、証券取引所のライセンスを持っていない仮想通貨取引所では取り扱えないということになり、今後国内の取引所でもXRPは上場廃止になるかもしれませんがここに関しては金融庁への影響力が強いSBIグループの見切り次第だと思います。恐らく彼らのリップルに対しての見込みはもとからアメリカは捨ててイスラム金融などのアジア圏での普及するかだと思っています。

 

どんな結果になるかは分かりませんが、個人投資家としてはやっぱり上場廃止のリスクとかを考えると今は距離を置いて静観しか打ち手がないでしょう。価格的に裁判中に上がるとは思えないし、裁判が終わってから買っても十分間に合うかなと。

 

暗号通貨業界のこれから

 

上述したように今回のSECのXRPに対する訴訟はほぼ全ての主要アルトコインに言えることで、主要アルトに証券リスクがある以上今後暗号通貨を購入するならとりあえずSECが正式に証券ではなく通貨として認定したビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を中心に購入しておくべきかなと推測されます。

 

しかしBTCは実質、デジタルゴールドとして保有する以外に使えないし、ETHは発行枚数上限が今ところ決まっていない無限発行状態で、そもそも何年間ETH2.0のアップデートやってんだって話ですし、それ以外は証券として規制って動きになれば、ブロックチェーンでイノベーションって方向性は、少なくともアメリカでは潰れると思います。このままだとデジタル通貨やブロックチェーンに対して積極的な中国にこの産業で大きな後れを取るでしょうね。。。

 

まああくまでアメリカ国内での話なので、暗号通貨が終わったという話ではないですが、証券法、スマートコントラクトの法律上の問題を考えると、本当のアルトの春は遠そうで当分はデジタルゴールド最強伝説が続きそうです。

 

まあ個人的にはテザーの方がヤバイと思ってて、テザーがずっと使われててXRPが駄目というのが意味わからんって感じです。ペッグ担保なしでドル紙幣発行してる実質中央銀行状態ですし証券だの通貨だの言う前にアウトだと思うんですけどね。ただ年々暗号通貨への規制の網は確実狭まってきていてテザーやバイナンスに辿り着くのもそう遠くない気がします。その後証券取引所や機関投資家などが続々と参入してきて既存の金融機関の影響力がますます強くなっていくんだと思います。

 

ただ一番最初がRipple社なのは想定外だったというのが正直なところです。ここに関してはSECはグレーゾーンのまま放置しておくつもりで、今回ここまで殺意の高い訴訟を起こしてくるとは思いませんでした。

 

参照記事:【仮想通貨】テザー(USDT)問題とビットコイン暴落のリスク

 

自分が暗号通貨を知ったところはP2Pで投げ銭ができたり面白かったのですが、規制が整うにつれて投げ銭BOTとか色んなサービスが違法となったことで皆萎縮して、暗号通貨市場は既存の株式市場のようになっていきつまらなくなってしまったなあというか、仕事でスマコン使ってDapps作るみたいなことができるようにはまだまだ時間が掛かりそうだなあ・・・ってのが率直な感想です。

 

イノベーションとかじゃなくてトレードの話なら通貨として国が認定して機関投資家とか大企業が買い始めているビットコインを買っとけば儲かるんでしょう。BUY BITCOIN

 

 

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