皆さん、こんにちはBaki(@dmjtmjtk)です。2020年も12月となり一年の終わりが近づいてきました。今年もコロナとかいろいろと大きい騒動がありましたが、年を取ると昔と違って1年間があったという間に過ぎていくように感じます。今日は数年後の振り返り用として2020年の暗号通貨界を振り返っていきたいと思います。
2020年暗号通貨市況
2020年の前半はコロナショックの余波を受けビットコインは一時30万円まで下落するなど厳しい値動きが続いたものの後半はコロナ渦による世界中の中央銀行による過去に類を見ない金融緩和による金余りに影響を受けて、コロナ前の水準に戻りビットコインに至っては12月にはバブルの高値だった200万円を超えて300万円近くまで上昇しました。
ビットコインは金融商品として大きく飛躍
仮想通貨の顔役であるビットコインですが、上述したように2020年は価格が大きく上昇し飛躍の年となりました。飛躍した要因としては以下のようなことが挙げられます。
- 銀行の暗号通貨カストディ参入
- 金融機関のインデックスでの提供
- 機関投資家・大企業のビットコイン購入
参照記事:ビットコインはETFによる機関投資家の参入で100万円以上になる!?
この記事を書いたのが2年前でしたが、そこからAML(マネーロンダリング対策)のためウォレット規制とかいろいろあって、しばらくの間機関投資家や企業が直接ビットコインの現物を購入する動きは見られませんでしたが、そこから規制が整ってきたこともあり、機関投資家や企業がビットコインへ参入する傾向が見られました。
これは言うまでもなく、仮想通貨市場の価格面には追い風な出来事だと思います。機関投資家によるビットコインによる購入&保有が進めば、これからもビットコインの価格は右肩あがりが続くでしょう。
機関投資家の参入具合はグレイスケールのビットコイン投資信託の残高の傾向でも確認することができ、これが増加傾向にあることから金融商品としてのビットコインの地位は確立されつつあるように見えます。
そして、paypalやツイッターといった大手企業や機関投資家が次々とビットコインの購入を報告しポジティブな見解を発表しました。このことからもう世界ではビットコインをデジタルゴールドという新しい金融商品として受け入れることが流れとして決まったのだと思います。
ただFATFによる個人用ウォレットの規制に従うということはビットコインは初期のp2pキャッシュシステムではなくなり本来の目的から逸れたことを意味していると思います。芸能界でいうと若手の狂犬キャラだった芸人が大御所芸人の傘下に下り、そのおこぼれに預かることで仕事は継続的に貰っているものの、かつての牙は抜かれて丸くなった感じですかね。。。
まあとにかく機関投資家や大企業が暗号通貨を保有するということは暗号通貨業界が個人がやり取りするものから金融商品として機関投資家が取り扱う段階に進んだということを意味していると考えています。ビットコインはこれからデジタルゴールドとしてみんなが持つようになるのでしょう。
手数料やLNが完成しない問題はおそらく取引所内部の仕組みと同じように各アカウントごとの保有量をこれまでのデータと同じようにデータベースで管理するか他のチェーンに乗せることなどでイノベーションガン無視の方向で解決するのだと思われます。
ETHもステップアップした1年だった
そしてビットコインに次ぐ時価総額2位の仮想通貨であるETH(イーサリアム)ですが、2020年はDefiなどで盛り上がりを見せた一年となりました。
参照記事:イーサリアム上のDeFi(分散型金融)が盛り上がっている理由
ただそこでも引き続き需要が取引が増えるとガス代がパンクするという問題点が露わになり、Defiバブルは弾けました。これを改善するためのアップデートであるETH2.0が一応実行されたものの、アップデートは道半ばでETH2.0への完全なアップデートにはあと数年かかる見通しとなっています。個人的にはこの動きは炎上プロジェクトのそれなので、ETHへの期待はやや薄らいでいるというのが率直なところです。
ETHの開発者であるビタリク氏既存の問題を解決せず新しいことをやっているのは恐らく解決する目途が立っていないのでしょう。ETHに関しては発行枚数は今のところ上限が決まっておらず無制限です。なのでETHを買うくらいならBTCで良いかなというのが率直なところです。
ただ現状時価総額2位でビットコインの次に有名な仮想通貨であり、BTCと同じくSECから通貨として正式なお墨付きをもらっていることから機関投資家の投資対象になっている点とPoSによる価格上昇圧力があるため価格的には底堅く、そこに僅かですがETH2.0の完成の可能性を加味すればまだまだ注視しておくべきだと考えています。
その他アルトコイン
BTCETHに続くアルトコインの雄だったXRPはスパーク付与期待で大きく上がりましたが、その後SECから訴訟を起こされたことで大きく下落しました。世界がアメリカに追随するかは分かりませんが、アメリカではBTC・ETH以外のアルトコインには訴訟リスクが付きまとうことになり、イノベーションが阻害された形になっています。
参照記事:Ripple社がSECから提訴された件に対する個人的な見解とアルトコインの展望
他にもNEMが3年越しにXYM(シンボル)へのアップデート日を決め、Waves・Polcadot・cosmos・FlareNetwork・AvalancheなどのETH超えを目指すプロジェクトが時価総額を伸ばしました。
スマートコントラクトに関してはアメリカではETH以外は恐らくもう出てこないでしょうが、ロシアに拠点を置くWavesやアフリカで需要を伸ばそうとしているBSVなどアメリカ以外での普及を目指すプロジェクトがこれからどうなるかですね。スマートコントラクトに関しては違法データ問題など規制面の整備が遅れていますが、今後の発展に期待したいですね。
ただウォレット規制が3年くらい議論してようやく世界で足並みが揃ったのを見るとスマートコントラクト関連はさらに時間が掛かりそうな予感がするので当分はビットコ1強状態かなと思います。
終わり
2020年は仮想通貨にとって大きな1年だったと思います。現在世界はコロナ渦による金融緩和から起きた緩和バブルの真っただ中にあるわけですが、今回はこれまでのバブルの経験から学んだ中央銀行と政府が株価が落ち込むとすぐ金融緩和で介入してくるので、相場が落ちる局面が想定しずらいですよね。その結果世間はコロナで明らか不景気なのに株価は上がり続けていてもはや株価は経済を表す指標ではなくなっているように感じます。
今回の緩和バブル崩壊があるとするとコロナが終わり、金融引き締めに入るフェイズか緩和による政府紙幣の信用の暴落・中央銀行の債務危機、社債など債権市場でのショック辺りが個人的な予想なのでこの辺りは引き続き警戒しつつ踊ったほうがよさそうです。
2020年の10月のFRB公演の内容からしても今世界の先進国は経済成長の行き詰まりを無限に政府紙幣の単位あたりの価値をカルピスのように薄めていくことで年2%程度のインフレをおこすことで乗り越えていく実質的なMMTの流れになってきています。
参照記事:【暗号通貨】ビットコインの「デジタルゴールド」としての可能性
そして、こういった疑似MMTが進むと、もしインフレが過熱して2%を超えた場合の調整弁はどうするのかなど様々なリスクがありますし、今世界経済はこれまで経験したことのない未知の領域に踏み込もうとしています。そういう意味ではこれからの相場は過去のどの相場ともまた別の姿であり誰もわからない領域に入りつつあります。おそらく百戦錬磨のアナリストも誰もこれからの相場がどうなるかわからないです。
ただこれまでと違うのは未曾有の規模の金融緩和によって低金利で大量の政府紙幣が刷られているという点。これは株価が上がっているのではなくて政府紙幣の単位当たりの価値が暴落しているということではないか思います。
これは実感しにくいですが、私たちの円やドルの貯金の価値は知らないうちに目減りしていっているということを意味しており、投資家の少ない日本ではこれから株やビットコインを持っている層と持っていない層での貧富の格差がますます拡大しそうな気がしています。
まあこんな激動の時代ですが、変わらないのは伸びそうな金融商品に長期目線でドルコストで保有していく、VT・ダウ辺りのインデックス投信を定期的に積み立てていくことではないかな思うこの頃です。というわけで2021年も頑張って生き残っていきたいです。
では皆さんよいお年を~
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