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『闇金ウシジマくん』の「フリーターくん」に見る株取引の失敗のケーススタディー

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闇金ウシジマくんは傑作

 

個人的にマンガと言ってもミナミの帝王や難波金融道クロサギみたいな社会派マンガが好みなんですが、その中の傑作の1つに『闇金ウシジマくん』というものがあるのでご紹介したいと思います。

 

このマンガは数ある社会派マンガの中でもかなりリアルなもので、良いマンガなのですがあまりに描写がリアルすぎて、見ているとちょっと気分が悪くなるくらい日本の底辺社会あるあるを忠実に描いた傑作です。

 

 

 

 

 

まあえぐい話がゴロゴロあって、社会で生きていくうえでどれも大体読んでおいて損はないのですが、今回はその中でも株式投資(信用取引)の典型的な失敗例のケーススタディーとして『フリーターくん』編(単行本7-9巻)を見ていきたいと思います。

 

 

「フリーターくん」編のあらすじ

 

この短編の中心人物は35歳ニートでギャンブル狂、多重債務者の宇津井優一。この青年が実家の没落をきっかけに、少し遅いが真人間に更生するというのが「フリーターくん」編のおおまかなあらすじです。

 

 

引用元:闇金ウシジマくん (7) (ビッグコミックス)

 

 

 

物語の要点を整理すると↓のような感じです。

 

 

『宇津井優一の母である宇津井美津子は夫が会社の早期退職に無断で応じ、息子が無気力な無職・ギャンブル狂であるため家族関係は崩壊。家のローンも残っている中で自分一人で何とかしなければと思い株の信用取引で新興株に手を出す』

『追証が原因で借金を抱え、多重債務者となりウシジマの闇金にたどり着く』

『ウシジマの伝で株式売買詐欺師が紹介され、詐欺師が提供した偽のインサイダー情報を受けて、1つの企業に信用取引で現金1000万円(ウシジマと詐欺師が融資したもの)、信用取引で3000万円張る』

『実はその企業はカリスマ社長のワンマン経営で、しかも数日後にスキャンダルが発覚して倒産することになっており数日後、企業のスキャンダルが明るみに出て会社は倒産。3000万で購入した株は紙くずとなり、莫大な借金を抱える羽目になる』

『その結果、親戚中から金をかき集めるも自分の家と1人暮らしの母親の家を手放すという悲惨な結末になるが、これがきっかけで息子が更生する』

 

 

 

 

この話はホントよくできてて株取引を始める初心者が絶対にやってはいけないことをほぼ網羅しています。本当によくできています。この話の要点は「借金」「信用取引」「追証」「新興株」「人の意見を鵜呑みにする」の5つです。

 

 

 

信用取引の恐ろしさ

 

まず、信用取引と追証について改めて説明しておくと、信用取引とは何なのかを簡単にいうと『投資家が証券会社から証拠金を担保に借金することで手持ちの証拠金(現金)以上の額の取引ができるようになる』という取引方式です。

 

信用取引では証券会社から借金をして自分の手持ち資金以上の額を投資することができるので、利益が出た場合は普通に取引するよりも利益額大きくなりますが、逆に損をだした場合の損失も大きくなるいわばハイリスクハイリターンな取引方法です。

 

そして信用取引では損失が一定額になると「ロスカット」と言って取引が強制決済されます。これで担保とした証拠金が0になるだけならまだマシなのですが、このロスカットを設定していないと証拠金の額以上に損失が発生すると追加証拠金を支払う義務が発生します。これがいわゆる「追証」というやつです。一度発生した追証は自然に減少・消滅しません。

 

作中では宇津井さんは1000万円を証拠金として、信用取引によって証券会社から2000万円を借入合計3000万円分の株式を購入しましたが、これが急落により0円になり3000万円の損失が発生したので3000-1000=2000万円の借金を背負うことになりました。

 

この証拠金の何倍の額を借り入れるかを「レバレッジ」といい、レバレッジが大きくなればなるほどリスクも大きくなります。信用取引という取引方法は株式だけではなく、為替・FXの取引で用いられることが多いです。

 

まあ投資というのは長期目線が基本で、短期取引の代表格である信用取引に手を出している時点で本来の株式投資とはもはや全く違ったものになっていて、まあ信用取引というのは要は胴元が超有利なギャンブルな訳ですよね。

 

で、問題なのは日本人はこの信用取引が大好きで、世界で信用取引を行っているトレーダーの4割が日本人だと言われています。日本人というのは質素倹約コツコツ貯金みたいなイメージがありますが、現実は全く逆で世界で屈指のギャンブル大好き民族です。パチンコやソシャゲみたいのが大流行しているのがその証左です。

 

 

 

 

本来株は短期だと一時的に下がることもよくあるので、長期目線かつ余裕資金で行うものであり、借金をしてまで行うものではありません。株式投資はファンダメンタルで長期投資するというのが、そもそも推奨されるべき投資法。

 

日本は義務教育そういうことを教えられていないために投資が文化として根付かず間接金融ばかりで株式のよる調達が根付かないのだと思っています。株や仮想通貨は根本的にはギャンブルではありません。

 

 

 

 

そして、今回の宇津井さんの場合は信用取引に手を出しているかつ、その証拠金は自分自身の金ではなく、ウシジマと詐欺師からの借金で調達していました。上述したように信用取引自体が証拠金を元手に借金して行う取引なので、宇津井さんのケースはその証拠金自体を借金で調達するという借金するために借金をするという2重で最悪なケースです。

 

 

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自分が良く知らない新興株に手を出している

 

株式投資において投資する銘柄は基本的に自分で選ぶのが鉄則な訳ですが、宇津井さんは詐欺師の勧められるまま、よく知らない企業に投資していました。これだけでも十分アウトな訳ですが、さらに不味いのは「新興株に手を出している」点ですね

 

投資初心者が新興株に手を出すのはNGでなぜかというと新興株は企業自体の時価総額が小さいため株価の価格変動が大きいからです。また事業内容も良く分からないことが多いので、一般人が正確に判断して投資するのはかなり難しいです。そして新興株は時価総額が小さいので仕手株にもなりやすいです。

 

 

 

 

加えて特に新興株の中でもバイオ系銘柄なんかは初心者は絶対に手を出してはいけません。こういうことは投資において鉄則中の鉄則なわけですが、↓を見ても分かるように世の中にはそれを知らずに株(新興株)に手を出す人が本当に多いのです。

 

 

 

 

 

詐欺師の偽のインサイダー情報を元に株を買った。

 

上述したものでもう十分にスリーアウトなわけで、宇津井さんは失敗するべくして失敗しているわけですが、ダメ押しで不味いのは「人の情報(意見)を鵜呑みにして取引を行っている」という点です。

 

どうやったら投資で勝てますか?何が上がりますか?とか他人に聞いてる人はその時点ですでに負けてます。私がこれで勝てますよって教えた時点で私の養分だからです。投資は金の奪い合いだから、勝つ人の裏で必ず負ける人も必要なのです。残酷だけど、ケンシロウに秘孔を突かれたあとなんです。カウントダウンされてます。

 

投資というのは車の運転みたいなもので勉強と実践を繰り返してうまくなっていくもので『場合によっては危険運転となり、いずれ取り返しのつかない事態を引き起こす。』というのも共通しています。

 

SNSを見ると大きなリスクを取って大儲けしたスクショなんかが流れてきますが、そういうのはイニシャルDの世界のようなもので、普通の人間がマネするものではありません。運転でいうところの信号を守る左右をしっかり確認するみたいな基本のルールを順守するのが『良い投資』です。

とりあえず株初心者の方はオリックス100株16.3万、KDDI 100株26.7万、クリレス100株12.5万、イオンモール 100株18万あたりを買ってみて、値動きや配当優待の楽しさを知ってみると良いと思います。

 

景気敏感も内需安定も優待外食も入ってて、値動きも比較的マイルドですし、優待・配当も届くので飽きないと思いますし、そうして何年も株を持つことで見えてくるものがあります。最終的にはダウやWTみたいなインデックスへの投資が理想なのですが、インデックス投資は投資の実感が初心者の方には分かりにくいので、まずは手堅い個別株を持つのが良いかと思います。

 

 

まとめ

 

・値動きの小さい株から買ってみましょう
・バイオはやめておきましょう
・高配当株から始めるのもオススメです
・株主優待のある食品や電鉄、この辺から始めるのもアリです
・バイオ・ゲーセク関連銘柄はやめましょう
・買い過ぎに注意しましょう。投資は余裕資金で行いましょう。
・ バ イ オ に は 手 を 出 す な っ つ っ て ん だ ろ 💢

 

 

投資なんてのは最初は誰でも負けるのが当たり前の世界ですから、下手に最初の投資金額が大きいと負けも大きくなります。なので投資で損する金額がメチャクチャ多いのが、こういう若いころは真面目にコツコツ働いてきて定年間際に突然大金を手にしたものの今まで投資をしてこなかったがために、どう運用していいか分からずハイリスクな取引を行ってしまう宇津井さんのような退職世代辺りなんです。

 

20代くらいで10万円とかで始めておくと、その時は損をしたとしても、30・40代の人生の折り返し辺りでその経験を生かして上手く立ち回れる確率が上がりますが、退職直前に大金で始めて超大損したらそのまま退場、というか下手したら人生退場もありえます。

 

 

 

 

一応この「フリーターくん」編の話のオチは、この物語の被害者である宇都井さんは家を無くしたことで、一家心中までは行かずウシジマのおかげで何とか最低限の生活は送れており、結果として、この出来事がきっかけでうだつの上がらなかった息子が社会人として独り立ちしたというある意味ではハッピーエンドな結末になった訳ですが現実はそんなに甘くありません。

 

 

 

引用元:闇金ウシジマくん (7) (ビッグコミックス)

 

 

自分の親戚は土地持ちの資産家でしたが、このような取引に手を出して家も財産もすべて失い、結果として首を括って自殺しました。他にも2018年の仮想通貨バブルの崩壊の時に信用取引の追証で数千万円の借金を抱えた女子大生なんかも見てきました。

 

短期取引 ・信用取引はやってみたくなる気持ちは十二分に分かりますが本当に魔物なので、極力辞めるべきです。たまたま運が良くて少しの間勝てる人は確かに存在しますが、その幸運はいつか終わります。

 

最初の軍資金が少ないとどうしても短期取引信用取引で一発当てないと思ってしまいますが、それはギャンブルに過ぎず、一発当てて軍資金を増やして長期投資に切り替えるなんていう芸当は99%不可能です。

 

相場格言にも「待ちて逃がすはよし、いら立ちて損するなかれ」という言葉があります。大切なのは信用取引で一発逆転を狙わずバブルやアベノミクスのような楽勝な相場を待つことです。

 

そして、「月の収入の中から少しづつコツコツとインデックス投資に回すというのが遠回りに見えますが、資産を築く一番の近道」なのです。

 

という訳で「闇金ウシジマくん7巻・8巻・9巻」のフリーターくん編は一度読んでおくと、投資初心者の方の生存確率は上がると思うので、ぜひ読んでおくべきだと思います。信用取引で3000万円の借金が確定した時の「たーーっ!!たーーっ!!たーーっ!!」は宇津井さんの発狂シーンはウシジマくん屈指の名シーンです。

 

 

 

引用元:闇金ウシジマくん (7) (ビッグコミックス)

 

 

あと30巻の与沢翼がモデルのフリーエージェント編もセミナーや情報商材の話が取り上げられていてこういうのも高額noteやオンラインサロンに通じる話があるので一度読んでおいて損はないと思います。

 

他にも投資の本ならばドラゴン桜で有名な三田先生が書いている「インベスターZ」なども投資をする前に絶対に読んでおきたい漫画としてオススメです。やはり『投資をするにあたって著名な書籍を読まないで始めるというのは、金をドブに捨てるようなものなので、本当に危険』だと思います。

 

もちろん本を読んだからと言って失敗しないわけではありませんが、少なくとも首を括ったり家を手放すみたいな致命的な失敗はなくなります。他にも「ウォール街のランダムウォーク」や「敗者のゲーム」なんかがオススメですが、文字ばかりの小難しい参考書なので、そういうのが堅苦しくて読めないという人でも「インベスターZ」みたいなマンガなら読めると思いますので、ぜひ読んでみてください。

 

 

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