投資とは敗者のゲーム
まず投資で勝てない・元本を減らしてしまう人に知っておいてほしいのは、投資とは敗者のゲームであるということです。
当たり前の話ですが、投資でもゲームでも自分がミスしなければ勝つことができます。特に娯楽のスポーツならば楽しむことに重点をおくので勝つために試行錯誤するのも大切だと思いますが、投資などの自分の大切なお金を掛ける勝負において大切なのはどう勝つかではなくどう負けないことにあると思います。
勝てなくても負けなければ相場から退場することはありません。投資において大切なのは大損して退場しないことです。
金融機関が勧めてくるものを買わない
そして、損失を出さないためにまず大切なのが銀行や証券会社が勧めてくる金融商品は購入しないという点です。彼らの勧めてくる金融商品はいわゆるデリバティブ商品という色んな金融資産を組み合わせたものが一般的です。有名なものなら外貨預金などがそれに当たります。
こういったデリバティブ(金融派生)商品はきわめて多種多様で、その一部は極めて複雑であって、どのようなリスクがあるのかは、とりわけ高度な投資家でも、しっかりとは理解していないこともありますし、こういった銀行や証券会社が勧めてくる金融商品は基本的に購入した人が損をする仕組みになっていて売りつけた側は手数料で利益を上げています。なのでそんなモノは絶対に購入するべきではありません。
急騰しているものに手を出さない
投資を行う上での鉄則の1つには、価格は急騰しているものには絶対に手を出してはいけないということがあります。
基本的に急騰している銘柄は仕手株であることが多いので、有名な相場格言に「仕手株には手を出すな」というものがあります。
雰囲気ではなくファンダメンタルで投資をする
人の相場観を聞く度に心を振らされる方が非常に多いです。多数の人に聞けば聞くほど千差万別で混乱します。しかし私が知る限り大成功している運用者には相場観はありません。
相場観は当たらないが個別のファンダは7割以上当てる事が出来ると。無責任な他人の相場観を排除し個別の企業価値に集中したほうがいいです。
ファンダメンタル(本質的)を見抜く能力こそが投資家の価値です。このスキルを身に着けることは容易ではなく、一朝一夕に培えるものではありません。
常に経済の動向に注視し、その先を見通すためには絶え間ない勉強が必用になってきます。自分なりのファンダ分析を続けることこそが、投資対効果を最大化し続けることにつながると私は考えています。
長期目線での投資・チャートを見ない
よく移動平均線やMACDやボリンジャーバンドでシステムトレードやテクニカル分析で大儲けしようとしている人がいますが、テクニカル分析はそこまで当てになりません。あくまで朝のニュース番組の運勢占い程度の認識にしておくべきです。
テクニカル分析で100%勝てる人はまずいませんし、いたとしてもそのノウハウを有料で公開することまずありません。
テクニカル分析で自分は相場に大勝していると嘯き商材屋セミナーに勧誘しようとしているは100%詐欺です。
数ヶ月間、または数年間の株価の動きと企業業績の動きには相関関係が見られないことがある。だが長期にわたっては、企業の成功と株価の上昇には密接な関係がある。両者の不均衡に着目することが、株で利益を上げる秘訣である。成功している企業を辛抱強く持ち続けることが、必ずよい結果に結びつく。
— ピーター・リンチ 名言集 (@PeterLynchbot) 2018年3月3日
悲観で買い歓喜で売る
僕自身もいろいろ失敗してようやくわかってきたんですが、相場で損するパターンはだいたい決まってます。急落時に売ってる人が負け。買ってる人が勝ちです。
価格が上がり続ける時、誰もがこのまま上がり続けるだろうと思う。「は、早く買わなきゃ!機会損失!」下がり続けるとき、誰もがこのまま下がり続けるだろうと思う。
「は、早く売らなきゃ!利益減っちゃう!」そんなトレードを繰り返して、今まで負け続けてきたのではないですか?
大切なのは常に研究者の目を持つことです。急騰した銘柄を「乗り遅れて悔しい!」という目で見ると何も見えなくなります。
ここで飛び乗ったりすると大損に繋がります。大切なのは急騰に乗る人を羨むことをやめて、冷静に次に急騰しそうな株を探すことなのです。
そういった意味では相場は自分との勝負なのです。自分に勝てない人は投資をするべきではありません。
自分の判断で売り買いする
自分でも投資のことを語るにはまだまだ青二才だとは思いますが、投資の判断は最終的には自分1人で行うものだということだけは万物不変の真理です。
もちろん投資家仲間の人と情報交換も知識の授受もしますし、してもらいますが(いつもお世話になっています)、売買をする瞬間と損益比較の瞬間だけは自分の中だけで完結させなければいけません。
僕もブログの下にたびたび投資は自己責任と言いますが、これはまず他人に判断を委ねてはいけないっていうことです。自分で能動的に動いて決められない場合は、無理して時間やお金を投資に使わない方がいいでしょう。
よく投資を勉強するためにセミナーに通うというような人がいますが、お金を払って投資セミナーに通うのはかなりの悪手です。投資セミナーの内容なんて株式投資に名著に書かれているようなことの劣化版ですし、あんなものに通うくらいなら、そこらの本屋かAmazonで億トレが勧めている投資本でも買って読みましょう。
銘柄の判断は自分で行う
株式投資や仮想通貨投資などの投資・トレードにおいてはいつ買うかも重要ですが、何を買うかも同じくらい重要です。
基本的に購入する銘柄・コインは自分で調べたものにしましょう。上でも言っていたように、〇〇さんが買いって言っているから買うなんてことは絶対にやめましょう。
自分で買うと決めた銘柄を買って、その結果損失が出たとしても失敗から学ぶものも大きいし、反省すべき点が見えてきます。ですが、他人の口車に乗って買ってしまうと利益がでたらその人を神のように崇め、損失がでたら詐欺師扱いです。
これでは自分自身の成長には何一つとして繋がりません。だからこそ人の推してる銘柄を買うことは一番やってはいけないことなのです。
過去2回の退場を経て、学んだ事
①分からない銘柄は、調べて納得するまで手を出すな
②人に頼るな、自分の頭で結論を出せ
③勝てる勝負をしろ、必勝だと思えなければ負けると思え
④本当にいけると思ったならやり切れ、途中で考えを変えるな
⑤過信するな、お前より上手いやつは死ぬほどいる
— ネク@娘の世話メイン (@neku_kabu) 2018年2月7日
基本的に投資は1人でするものです。人の意見で買う銘柄は売買タイミングを決めるのは絶対にNGです。
現在ではなく将来を見る
SNSとかで退場している人に見ていて思ったのですが、投資で勝てない人の共通して言えることは今しか見れないという点です。
上がっているからもっと上がると思うから買おう、下がっているからもっと下がるし売ろうみたいな判断は極力やめましょう。
投資においてはNGなのは短期目線の投機です。ですが、日本人という人種は投機が大好きです。投資に否定的なのにパチンコや宝くじめっちゃ好きなのもそれですし、仮想通貨やってる日本人に短期的な投機目的の人たちが多いのもそういうところからきている気がします。
投資とは本来年単位で見るものです。数日スパンで考えることを辞めた人から投資で勝てるようになっていきます。
まとめ
高値掴みしない。 狼狽売りしない。 イナゴしない。 怪しい商材を買わない。チャートを見ることをやめる。長期目線で投資する。これだけで実践する結構勝てるようになります。
少なくともこれらができていれば、投資で大損して首を括るだの家や土地を手放すなんてようなミナミの帝王にありがちな展開も起こりません。
基本的に投資において10%の資産を減らすとそれを取り返すのには、11%弱の利益が必要になります。これが20%の損失だと25%の利益、仮に50%の損失を出してしまった場合にそれを取り戻すのには100%、つまり倍にする必要があります。つまり損失が大きくなればなるほどそれを取り返すためにはよりリスクを取らなければいけなくなります。
その結果、リスク管理ができなくなり、有り金全部を信用取引に突っ込むなどして、元手が全部消えるというようなことが起こってしまうのです。なので、投資とは敗者のゲームと言われることもあるように、いかに負けないようにするかが一番大切なゲームなのです。
そもそもリスク管理さえできていれば投資で借金ができるなんてことはまずありません。投資において一番大切なのは、その金融商品に投資するときに最悪のシナリオが起こったとしても自分の財政状態が大丈夫かどうかをまず考えることです。大丈夫であればGO、そうでなければ基本的にはやめておくべきです。
なので、基本的にはバブルみたいなあげあげの相場では積極的に攻め、相場が下火になったときは撤退し、次の上昇相場を探すというのが一番いいと思います。
ここまで述べたことは敗者のゲームを現代風にアレンジしたものですので、もっと深い話が知りたい方は是非元の本も読んでみてください。
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