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Paypal(ペイパル)のビットコイン採用に立ちはだかる規制の壁と今後の予想

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皆さん、こんにちはBaki(@dmjtmjtk)です。

先日Paypalがビットコインなどの仮想通貨に対応するというニュースが発表されました↓

 

 米PayPalは21日(現地時間)、米国で今後数週間以内に、Bitcoin、Ethereum、Bitcoin Cash、Litecoinといった仮想通貨(暗号資産)をPayPalのデジタルウォレットに取り込むと発表した。これにより、PayPalで暗号資産の売買と所持が行なえるようになる。

同社は、世界人口の約5分の1を占める10の中央銀行のうちの1行が、今後3年以内に独自のデジタル通貨を発行すると予想しており、世界全体としてもデジタル通貨への移行が避けられないとしている。このデジタル通貨への移行に先んじるかたちで、暗号資産の実用性を大幅に向上させる目的で機能を導入する。

サービス導入後、2020年12月31日までは暗号資産の売買にかかわる手数料は無料になる。また、現在は米国内だけだが、2021年前半にはモバイル決済サービスのVenmoでも実装するほか、ほかの国でも展開する予定。

PayPal、ビットコインなどの仮想通貨に対応。まずは米国内から – PC Watch

 

Paypalは日本ではあまり使われていませんが、世界200以上の国と地域で決済サービスを展開し、2018年は99億件の取引を決済した世界最大級の決済専業企業です。 2019年3月時点のユーザー数は2億7700万人まで拡大しており、預かり資産は世界銀行中20位と金融業界の超大物です。これはビットコインを始めとする仮想通貨市場にとって市場に追い風になるでしょう。

 

このニュースを受けてビットコインは急伸し1BTCあたり136万円に到達し、2020年年初高値を更新しました。それに合わせて同じくPaypalでの取り扱いが発表されたイーサリアムなどのアルトコインも急伸しています。

 

ビットコインを始めとした暗号通貨に否定的だったJPモルガンですら、評価を変えて来ました。paypalの参入によって、銀行や政府もビットコインを始めとするデジタル資産を保たざるを得なくなって来るでしょう。

 

Paypalに立ちはだかる規制の壁

 

ですが、今回の採用には少し微妙な点が存在します。というのも現状、今回Paypalに採用されたビットコインを始めとする仮想通貨はPayPal内で完結される仕組みであり、Paypalの外からコインを預け入れしたり、反対にPaypalの外に出すこともできないといういわばPaypal内のコインに過ぎないわけです。

 

Paypal側はいずれPaypalアカウントの外にも出せるようになると言っていますが、こういう仕様になっているのは規制の問題です。ビットコインはP2Pで個人間のウォレットで価値のやり取りが可能ですが、AML(アンチマネーロンダリング)としてウォレットに本人確認が必要で、送金としての使用には年々厳しい規制が敷かれ始めています。

 

今のところ個人間での送金は取引所を通して本人確認したうえでの送金となっており本来のp2pの強みはほぼ消滅しています。そのため取引をチェーンに乗せることなく、取引所やPaypal内部で個人アカウントの数値を変動させる従来の銀行預金のような使われ方になっています。

 

ビットコインは処理性能が低く、取引手数料も高いことからビットコインによる決済は進まず現在は性能は関係なくデジタルゴールドという記号の存在になりつつあります。そして、その方が現行の金融機関や政府にとっても都合がいいのでしょう。ですが、いずれデジタル資産という概念が一般化してくるとIBMパソコンがWindowsやMAC・Linuxに変わったように次の契機があると思います。

 

終わり

 

仮想通貨のアドレス間におけるトークンの送金だけでこの規制の厳しさであると、そこから派生したスマートコントラクトなどを使用したブロックチェーンへの送金データ以外のアップロードに対する法整備にはまだまだ時間が掛かるでしょう。現状ポルノなどの違法アップロードに対する規制などが整っておらずDappsやNFTのエンタープライズ利用もまだまだ先でしょう。またDeFIに関しても今後さらに需要が高まればICOと同じく政府によって規制のメスが入ることが予想されます。

 

関連記事:なぜ今イーサリアム上のDeFi(分散型金融)が盛り上がっているのか?

 

そういった意味ではETH・NEM・BSVなどスマートコントラクトやトークン発行部分で勝負しようとしているコインのエンタープライズ採用という意味での冬は長くなると思います。ですが、コロナ渦の中で世界中の銀行が政府紙幣をどんどん発行しており、加えて前回のリーマンショックと違って景気が回復した後も緩和を止めない姿勢を見せている中で、発行量が変わらないことが保証されているビットコインなどの暗号資産の存在感は日々日々高まっていると思います。

 

今後ビットコインが注目されれば循環で他の有望なコインの価格は2017年のようにバブルになる可能性もなくはないでしょう。では~

 

 

 

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