ダイバージェンスとは?
「ダイバージェンス」とは、「逆行現象」という意味の単語です。これは※オシレーター系のテクニカル指標で見られる現象で、簡単に言うとテクニカル指標の出した数値と実際の価格の動きが逆に動く状態のことです。
もし株価が上昇を続けている状態であれば、普通過熱感を示すオシレーター系のテクニカル数値も上昇を続けるように思いますが、あまりに上昇が続きすぎると、逆にテクニカル数値が下がってしまうことがあります。
「ダイバージェンス」は、トレンドが終わる兆候を示すと言われています。よく「オシレーター系はトレンドに弱い!」、「オシレーター系はトレンドでは役に立たない!」なんてことが言われますが、このダイバージェンスを理解すれば、トレンドにおいてもオシレーター系を活用できるようになるので、投資のおいてより正確な意思決定ができるようになると言えます。
※オシレーター系指標…「買われすぎ」「売られすぎ」を示す指標、RSIなど
※トレンドフォロー系指標…トレンドを追いかけるタイプのテクニカル指標。価格が上がり続けると、指標の数値も上がり、下がり続けると指標の数値も下がる。代表的なものに移動平均やMACDなど
ダイバージェンスの種類
ダイバージェンスには次の2種類があります。
・ダイバージェンス
・ヒドゥンダイバージェンス
通常、「ダイバージェンス」というと1つ目のほうを指しますが、ヒドゥンダイバージェンスというのもあります。ちなみに「ヒドゥンダイバージェンス」とは、「隠れて見えにくいダイバージェンス」ということです。
ダイバージェンスの使い方
それではチャートを見ていきましょう。オシレーター系テクニカルにはRSIを使っています。
参照(http://www.age.jp/~k-matsu/FX/MT4/RSI_divergence.html)
ドル円レートはどんどん上がっている状態です。そして、この上げと同時にRSIもどんどん上昇していっています。
しかし、レートに比べて徐々にその勢いが弱くなっていきます。これがRSIの特徴です。そして、ついにレートは上昇しているのにRSIは下降するという逆行が起こります。これが「ダイバージェンス」です。
これがトレンド終了の兆候とされるサインで、その後はサイン通りに上昇トレンドは終了し、下降トレンドへと反転していっています。
ダイバージェンスの判断
このレートの動きやテクニカル数値の逆行を見るときは、上値や下値で見比べるのが一般的です。
例えば、今回の上昇トレンド中であれば上値に注目して、「レートが上値を更新しているのに、テクニカル数値は上値を更新できなかった」となったらダイバージェンス確定です。
下降トレンド中であれば逆で、下値に注目して、「レートが下値を更新しているのに、テクニカル数値は下値を更新できなかった」というような判定をします。
ダイバージェンスはこういった上値下値が確定したときに判定可能となりますが、リアルタイムでチャートを見ていると「ダイバージェンスが起こりそうだぞ!」というときがあります。
実際にトレードをするときは、上値下値が確定する前の段階で、「ダイバージェンスが起こりそうだから、この後は上がり(下がり)そうだ!」という風に相場で使っていくことになります。
ダイバージェンスの注意点
ですが強いトレンドのときは、ダイバージェンスが出続けながらも上値下値を更新し続けるということがしばしばあります。
またダイバージェンスのみで逆張り(売り)をするのは危険であり、あくまで手じまいのサインとして使うのがいいです。
ダイバージェンスは、あくまでRSIなどオシレータ指標の取引根拠の補強として使ったりするのがいいでしょう。
まあこの記事で言うのもなんですが、ダイバージェンスなどのテクニカル指標はあくまでトレードにおける補足知識のようなものであり、大きく稼ぐのであればファンダメンタル的な視野を持つ方が大事だと個人的には思っています。
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