ROE(自己資本利益率)の説明と計算方法

ROEとは?

ROE(自己資本利益率)とは企業が株主資本(自己資本)からどれだけ利益を生み出しているのかを示したファンダメンタル指標の1つです。

ROEの計算式

ROE=1株あたりの利益(EPS)÷1株あたりの株主資本(BPS)

※1株あたりの利益(EPS)=当期純利益÷発行済み株式数、1株あたりの株主資本(BPS)=株主資本※÷発行済み株式数(詳しくは【株価分析】EPS・BPSとは?を参照)

また上の式を変形するとROE=PBR÷PER×100となります。ヤフーファイナンスの画面で計算するときは、これの方が計算しやすいです。

PER・PBRについての分かりやすい説明

ROEの計算方法

次は実際に決算書から計算してみましょう。(当期純利益÷自己資本合計×100)

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(どちらも単位は百万円です。)

B/S(貸借対照表)においてROE計算に用いる自己資本の数値は、純資産合計から少数株主持分と新株予約権を差し引いたものなので、この場合の自己資本の数値は260579-1465-1468=257646 となります。(左側は去年の数字なので無視してください)

【金融知識】新株予約券について

そして当期純利益が11830なので、ROEを計算すると 11830÷257646×100=約4.5% となります。

またここの企業は丁寧にEPSとBPSを書いてくれているので、一応そこからも計算すると、47.95÷1067.41=4.49…→約4.5%となります。

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まとめ

とりあえずROEとは、企業が株主から投資してもらった資金からどれだけ効率よく利益をあげているかを表したものであり、大きく3つの計算方法があるということを抑えていれば問題ないです。

ROE

=当期純利益÷自己資本合計×100

=EPS÷BPS

=PBR÷PER×100

ROEはバブル崩壊で日本企業の株式持ち合いが解消されたことで外国人投資家が増え、彼らが投資の意思決定においてROEを重視するので、日本でもそれに合わせる感じで評価が上がってきています。

なぜROEが外国人投資家に重要視されているのかというと、まず観念的な意味合いでは投資の神様であるウォーレン=バッフェット氏が評価している指標だからです。

そして理屈としてはROEが高いという事は、銀行などの外部からの借り入れ比率が大きいということを示しています。

つまり積極的に設備投資をしているという事を意味しており、ローリスクローリターンで手持ちの金でしか商売しない企業より、企業のシェアを急速に拡大=成長する=株価の上昇 に繋がる可能性が高いということを表しているからです。

もちろんROEが高いという事は負債の比率が高いこともあるので、常に自己資本比率など企業の財務の健全性を図る指標と併用しなければなりません。(ちなみ自己資本比率は一般的に40%を下回るとやばいと言われています。)

昨今は借入金だけ増やしてとりあえずROEの数字だけを上げている企業もあるので、ただROEだけを見るのではなく、資本自体を効率的に使っているかを表すROAや決算報告などを合わせて見ながらしっかり経営をしているかを把握しておかなければなりません

ここでじゃあROEは何%ならいいのか?という疑問が浮かぶと思いますが、ROEは明確に何%以上あればいいというような単純な指標ではありません。(一部ではROEの高さと投資における収益率に相関性はないという研究結果もあります。)

とりあえず伊藤レポートによると日本企業の平均ROEは8%、海外だと平均10%で、ROEが低すぎると成長性がないし高すぎると財務大丈夫か?となるので、個人的には6~10%あればいいように思います。加えて、単年の数字ではなくROEの持続性を見ていくのも大切です。

【株価分析】 ROEの3分解について

17/10追記:こちらの「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書という本が、ROE(自己資本利益率)について勉強していて分かりやすかったので紹介しておきます。

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