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NEM.io財団の会長、ロン=ウォン氏がインタビューで語るNEM(XEM)の目指すものとは?

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NEM財団の創立者のロン・ウォン氏とは?

 

ロン・ウォン氏はNEM財団の創立者であり、会長です。NEM財団は世界中でNEMのブロックチェーン技術の普及・推進・サポートを行うために設立された機関でNEMの発展と戦略的成長を監督しています。

 

ちなみに日本でブロックチェーン技術で注目を集めているベンチャー企業であるテックビューロの取締役である朝山貴生氏はこのNEM財団の理事を務めています。

 

テックビューロは自身の運営する仮想通貨取引所である『ZaifでもNEM(XEM)を推しており、実質NEM財団の日本支部だと言えます。

 

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ロン氏はオーストラリアのニューサウスウェールズ大学の電子工学科を卒業し、名誉学士を授与されており、NEMに携わる前には、30年以上コンサルタント、ソフトウェア開発などを始めとした様々なビジネスの構築と販売を行ってきました。

 

そして、ロン氏はナカモトサトシ氏のビットコインの論文影響を受け、NEMブロックチェーン技術の設計に貢献し、ブロックチェーンを法定通貨の代わりとして使用する件についての特許を申請しました。

 

NEMのオープンソースのブロックチェーン技術は、高度な暗号法を用いて、公的機関と民間企業の両者が利用することのできるトランザクション処理を目指しています。

 

またNEMのブロックチェーン技術のプラットフォームであるXEMは、世界複数の取引所で取引されており、2017年9月時点でのXEMの時価総額は約25億ドル(約2800憶円)に達しています。

 

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ロン=ウォン氏への10個の質問

 

Q1:NEMの開発状況はどうなっていますか?

NEMは2年半にわたって稼働中です。大きな欠陥もなく、非常に安定して稼働しています。新バージョンのNEMプロジェクトが現在開発中であり、そのプライベートチェーン版(mijin)も、2017年の第4四半期の終わりまでにはリリースされる予定です。

⇒テックビューロの主力製品であるmijinとは何なのか?

 

このCatapultと呼ばれる新バージョンは、最初のバージョンを飛躍的に改良したもので、さらに多くの機能が備わり、プライベートチェーンのトランザクションのスピードは1秒あたり4,000件まで向上することになります。

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Q2:NEMが他社の製品と比べて優れている点とは何ですか?

NEMのデザインは常にシンプルで機能的です。NEMは主要分野での普及に向けて開発されています。

ロジックとビジネスのルールが一般的にはオフチェーン(チェーン外)で決定され、そのようなオフチェーンのスマートコントラクトやビジネスロジックをあらゆる言語を使って開発することのできる環境を想定しています。

そうしたスマートコントラクトがアウトプットされ、NEMブロックチェーンへ変更不可能なレコードとして記録されます。

さらに、NEMの特異な点は、プログラミング不要で作成できる高度にカスタム可能なアセットを持つということです。

これによって、競合製品で作成することができるアセットとは対照的に、アセットを提供する際の様々なエラーが減少します。NEMはすぐにデプロイすることができるのです。

NEMの機能としてはさらに、トランザクション向けのスマートなマルチシグネイチャー機能があります。これはオンチェーン(チェーン上)でのマルチシグ機能として設計されており、ここでもユーザーがプログラミングを行う必要は一切ありません。

オンチェーンのマルチシグということは、ある関係者によってトランザクションに署名がされた場合には必ず、その事実が全ネットワークに向けて公表されるということを意味します。オンチェーンのマルチシグは、条件で規定されたとおりに、複数の関係者に署名されるまで存在し続けます。

この機能は非常に強力なもので、金融機関がアンチマネーロンダリングを管理するために利用することが可能で、アンチマネーロンダリングの検証方法に基づいて、あるトランザクションの許可と拒否を行うことができます。

競合他社と比べて優れている機能としては、NEMは他のオフチェーンのスマートコントラクトへ統合することができるというも点も挙げられます。

その機能では、あらゆるものがNEMブロックチェーンの力を借りてプログラム・設計・適用可能で、変更不可能なデータレコードによって補完されます。この機能によって、NEMをドキュメントの検証や内容の真偽の証明に使用することが可能になります。

こうした機能の応用範囲としては、公証、ライセンス発行、自動車や土地所有権の登録、顧客確認のシステム、学位や製品認証といった真正性の証明書、貿易金融の書類作成、そしてプロセスのフローなどが含まれます。

 

Q3:将来的にはNEMネットワークを使った新製品が登場しますか?

将来的には、法定通貨の発行、金融決算、支払い、貿易金融、株式市場、外国為替、そして上記のドキュメント検証機能を用いた様々なアプリケーションなどが登場するはずです。

NEMブロックチェーンはすでに実働モードにあるので、現時点でこれらのアプリケーションはすべて実装可能です。

 

Q4:NEMネットワークでは、どのような種類のアプリケーションが登場する予定でしょうか?

その他のアプリケーションとしては、投票モジュール、相手への信頼が不要のエスクローシステム(商取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保する第三者預託システム)として使うことのできるマルチシグの集合トランザクションなどがあります。このエスクローシステムは、私たちの最新バージョンに含まれる新機能の1つとなる予定です。

 

Q5:NEMネットワークを開発者たちが利用しやすいようにするための機能はいつリリースされる予定ですか?

NEMへの統合はJSON RESTful APIsを通じて行われます。NEMコミュニティのメンバーによって、開発者を招き入れやすくするために、様々なバージョンの理論モデルが開発されています。

そのため、多くの開発者がすでに、先ほど触れたような機能を求めてプラットフォームを利用しようと、ネットワークに参加し始めています。

開発者は新しい言語を学習する必要はありません。つまり、すでに開発者たちが慣れ親しんだ言語を使った既成のフレームが用意されているのです。

 

Q6:NEMの普及をどのように推進するつもりですか?

NEMの一般世間への普及は、継続的な教育活動、主要産業への従事、政府機関や学術機関を通じて達成されます。普及計画は、世界中に市場を広めるためのプログラムの一環として、現在展開されつつあります。

 

Q7:NEMではこれまで、イーサリアムで起こったようなセキュリティ上の問題が起こったことがありますか?

NEMではチェーン上にスマートコントラクトを保存していません。チェーン上に保存してしまっていたことが、イーサリアムの大きな欠陥でした。

【仮想通貨】イーサリアムのICO騒動から見る仮想通貨の現状と将来性

 

スマートコントラクトを変更や取り消しが不可能な仕様で運用することは、実用的な使用用途がないため、不可能であるという考えを私たちはとってきました。イーサリアムはそのことをまさに身をもって証明してくれたと言えます。

NEMは企業レベルのソリューションなので実験的なものではありません。したがって、そうしたセキュリティ上の問題もありません。

NEMのオフチェーンのスマートコントラクトは、ソリューションを実用的なものにするための最良のアプローチです。

あるオフチェーンのスマートコントラクトに何か問題が起こったとしても、システム全体の問題につながることはありません。

問題が起こった場合には、ブロックチェーンのフォークやロールバックを行う必要なしに、システムを停止し、訂正してから稼働しなおすことが可能です。

 

Q8:現在NEMに関心を寄せている大企業はありますか?

はい、NEMに取り組んでいる企業は複数存在し、その多くはまだ開発段階であり、機密保持契約(NDA)の下にあります。(まだ明らかにはできないということみたいです)

 

Q9:来年に向けてのNEMのプランはどのようなものですか?

来年に向けたNEMのプランは、基本的には市場への進出です。私たちはチームを結成し、来年に向けてマーケティング活動を精力的に行っています。私たちは、近い将来の目標を設定するために、世界戦略サミットを最近開催したばかりです。

 

Q10:XEMの市場価格に関しては、どのような展開が予想されますか?

私たちのプロジェクトが展開する際に、XEMの価格は大きく上昇すると考えて良いでしょう。言い換えるなら、これまで価格の上昇は自然に安定しているように意図的に作られてきたとも言えます。

 

引用元:https://nemflash.io/interview-lon-wong-president-nem-foundation/

 

インタビュー以上となります。

ちなみに副理事長のインタビューもあります。

【仮想通貨】NEM.io財団の副理事長、ジェフ・マクドナルド氏へのインタビューの内容まとめ 

 

終わり

 

NEMはあくまでオープンソースで投票で物事を決める公平性の性質を持つブロックチェーンプロジェクトですが、NEM.io財団によってしっかりと実用化のビジョンが作られ、それに向けて着実に進んでいる印象を受けます。

 

通貨であるXEM自体に管理者はいませんが、NEMというプロジェクトにはそれを主導・管理する団体があるというのは、非常に安心できます。なので私はリップルと同じくらいNEMの発展にも期待しています。

 

正直ビットコインは管理者がおらず非中央政権の性質を持ちますが、それゆえNEM.io残団みたいな開発を主導する団体がなく、完全に有志のボランティアになっています。

 

なので、開発速度もメンバーのモチベーションも、プロジェクトの成功に開発陣の報酬(金)が絡んでいるNEMやリップルに比べて遅れをとっていると言えます。

 

仮想通貨自体がまだ始まったばかりなのでビットコインの価格はおそらくまだまだ上がると思いますが、仮想通貨が当たり前の存在になり、ブランドではなく仮想通貨の中身に目が向き始めたときNEM(とリップル)はビットコインよりも評価が上になるだろうと私は考えています。

 

リップルとは?購入できる取引所とチャート・将来性について

 

 

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